財閥・官僚社会主義の日本<本澤二郎の「日本の風景」(4116)
<官僚社会主義に警鐘を鳴らした宇都宮徳馬の慧眼と衰退東芝>
手元に戦闘的リベラリストとして人生を貫いた、宇都宮徳馬著「官僚社会主義批判」がある。敗戦後の1950年2月に刊行、その復刻版である。元読売新聞社長をした馬場恒吾が序文を書いている。「満洲国設立・大東亜共栄圏などという、進歩的仮面を被った官僚社会主義者が、表面の立役者・裏面の計画者だった」と侵略戦争の核心を喝破、続いて日本人は今後何十年、何百年も太平洋戦争に突入した愚を後悔し続けるであろう、とも予告、結びを「将来こんな過ちを繰り返さないためにも、すべての日本人にこの書を勧めたい」と締めくくった。
悲劇は間もなくして、読売新聞を襲った。一見して、さも進歩ぶっている官僚社会主義者の手によって、原発推進新聞に変質、推進派政治屋が政権を担当すると、その御用新聞へ突き進んだ。2011年の311の東電福島原発爆轟でも、反省するどころか、再稼働の先導役を担って、御用新聞の先頭を走っている。ひとは「ゴミウリ」と呼んでいる。
宇都宮は、愛弟子と信じた二人の人物を読売に入社させたが、見事に裏切られた。その思いを筆者にぶつけてきた。「権力に屈するな」がそれである。彼こそが我が師である。ペンを曲げないジャーナリスト信条は、宇都宮仕込みなのだ。
宇都宮が鉄槌を加えようとした岸信介をはじめとする(財閥)官僚社会主義者は、今も霞が関と首相官邸を支配している。その一つが、天下の悪徳企業で知られる、人の命を軽視する三井財閥系の東芝。人命軽視では、コロナ軽視の安倍・菅自公内閣と共通する。東芝は、悪しき権力・官僚社会主義者と連携・一体化することで、武器弾薬製造から原発推進企業として成長したが、結果として、どん底に落ちた。
その過程で、株主の権利を、官邸と霞が関の悪しき権力で封じ込めた、その秘められた重大事件が、今回は、ものの見事に暴露された。五輪スポンサーを降りた朝日新聞が、昨日の1面で大きく報道した。ここに登場した菅義偉の許されざる権力乱用は、彼が年貢の納め時であることを立証している。
<霞が関官僚に生きた経済経営は無知=東芝WH買収で失墜!>
東芝失墜と国家主義の清和会傍流政権は、不思議と比例していることに気付く。生きた経済を知らない腐敗官僚と財閥による二人三脚を厳しく指弾した宇都宮の「官僚社会主義批判」は、読売が支援した中曽根・国家主義内閣だったが、とどのつまりバブル経済が泡となって消え、経済大国の地位を滑り落ちてしまった。
続く地滑り的経済不況のもとで、東芝を筆頭に三菱・日立など財閥企業は、核エネルギーという人間が操作不能の、恐ろしい悪魔の分野にのめり込んだ。奇しくもA級戦犯の岸信介を始祖とする清和会傍流内閣である森喜朗・小泉純一郎内閣のもとで、官僚社会主義者の後押しを盾にして、東芝は米英が不用の長物と切り捨てた原子炉メーカーWHを、途方もない大金で手に入れた。
結果、莫大な赤字を抱えて倒産寸前にまで落下した。それこそ官僚社会主義者によって、かろうじて倒産を回避したものの、今度は物言う株主と敵対、小泉・安倍・菅の腐敗政権の指令で動く、霞が関の官僚の力で押し返した。
その裏事情が物言う株主の総力調査であぶりだされ、それを朝日新聞が大きく取り上げたものの、惜しむらくは宇都宮が喝破した、日本独特の資本主義ともいえる悪しき心臓部・官僚社会主義を、分析する能力を欠いている、とあえて指摘したい。正しくは財閥官僚社会主義が、今も永田町と霞が関に徘徊する結果、生きた経済を左右することも出来ない、日本経済政策の根源を切除出来ないまま、さらなる沈下へと突き進んでいる。
いうまでもなくアベノミクスなる政策も、官僚社会主義者らによる1%向けのもので、国民生活に貢献するものではない。国民のなけなしの年金資金を、日銀が株購入に回すなどという愚策もそうである。
<悪しき権力(清和会)と社会的責任放棄の東芝経営陣>
コロナが、日本の政治経済の腐敗構造を次々と暴いてくれている。旧満州国の特務機関の一つである電通が、戦後の21世紀においてもそれを引きずって、言論界を制圧している、血税を自在に収奪、問題のコロナ五輪強行の主役となっている、正に大魔神のような存在であることを暴いてくれた。コロナ効果である。
安倍や菅が、職権乱用の犯罪行為を繰り返しても、検察が動かない背景も見える。彼らには財閥同様に、反省も謝罪するという人の道を、当たり前のように無視する組織集団だ。韓国のように警察も検察も捜査をしない。公明党創価学会を配下にすることで、3分の2という圧倒的な議席を武器にふんぞり返っている。諸悪の根源は公明党創価学会である。
かくして、民意の反映しない悪政がはびこって久しい。
「日本人の命よりも五輪利権優先」という信じがたい暴政へと突進して恥じない。ブレーキの効かない暴走車で、坂道を突っ込んでいる菅内閣に、人びとは反吐が出る思いである。
関連して、東芝病院での次男の医療事故死に対して、反省も謝罪もしない東芝だった。それも政府と連携する東芝経営陣にとって、人命軽視などは当たり前なのだ。東芝に限らず財閥の行動様式には、悪しき権力と癒着しているため、業務上過失致死事件として東芝を刑事告訴しても、報道のみならず捜査当局さえも抑え込めることから、事実上、法治を前提とした社会的責任の観念は希薄で、言葉だけでやり過ごせるとの傲慢すぎる態度を、ジャーナリストとして膚で感じさせられた。息子の死後に、それが妻にものしかかってきた。踏んだり蹴ったりの非情な仕打ちが、財閥・東芝を暴く能力をつけてくれたらしい。次男と妻に感謝するばかりである。
東芝医療事故死については、当方が依頼した弁護士を東芝顧問弁護士は、対等に扱おうとしなかったことからも、法治無視を理解することが出来る。健全な資本主義社会では、日本のような財閥は真っ当な企業ではない。今朝ほど連絡をくれた事情通は「東芝の当時のCEO車谷は、昨年5月11日官房長官の菅義偉現首相と会見したことが明らかにされたが、本人は承知していないと嘘をつき、課長を訪米させて、投資ファンド(ハーバード大学の基金)に対して脅しまくった経産省も開き直って、調査をすることを拒否した。野党の厳しい追及があれば、菅は沈没する。放置すれば、日本の投資株式市場に大変なダメージを与えることになる。官民一体の日本資本主義が暴かれると、欧米の自由で開かれた資本市場と、致命的な衝突が起きる」と鋭く指弾した。
東芝の物言う米国のハーバード基金対策に、こともあろうに菅のみならず霞が関の官僚まで出動してねじ伏せた今回の東芝事件は、菅本人の地位と日米関係に新たな火種を撒いたことになる。財閥官僚社会主義批判が戦後70年にして、とうとう表面化したことに、泉下の宇都宮も驚愕しているに違いない。
<フクシマ東電原発のプルトニウム加工燃料の東芝3号機の核爆発>
東芝事件は、このほかフクシマ東電原発3号機の核爆発事件が、いまだに隠ぺいされたままであることを忘れてはなるまい。善良な日米の科学者は、311直後から指摘しているが、反して日本政府と東電は「水素爆発」と嘘をついている。その嘘を日本の新聞テレビは報道して、日本国民と国際社会を欺いている。
安倍自ら「フクシマ原発放射能汚染は制御されている」と大嘘をついて五輪を獲得したのだが、これにコロナ禍が襲い掛かって、事態を混乱・混迷化させている。現場責任者の小池百合子都知事が中止宣言する、との指摘は、今朝ほども耳にしたばかりである。
安倍の清和会傍流政権の策略は、もう分かりきっている。電通五輪は、フクシマ原発汚染隠しである。4兆円をかけての福島隠しは、天文学的な血税の無駄遣いなのだ。
<放射能汚染地で人体実験する原子力ムラの学者や市民活動家>
最近まで全く気付かなかったのだが、フクシマの放射能汚染地域で、あたかも人体実験しているような地域社会の存在を知って、腰を抜かしてしまったばかりである。
チェルノブイリでも国際原子力ムラによって、同じことが繰り広げられている。それがフクシマでも強行されている。ガンや脳障害・心臓病などの被害について、全く新聞テレビは報道していない。恐ろしい事態がフクシマで進行している、そのためのである。
今も原子力ムラに支配されているフクシマといえる。昨夜はユウチュウブを見ていて仰天した。チェルノブイリの周辺の山林に、動物たちの楽園が誕生した
という、世にも恐ろしい映像だ。「核の平和利用」から「核による自然保護」といわぬばかりだ。核の知識のない人間は、それでも騙されるであろう。
<東芝3号機の核爆発隠しはもはや不可能>
世紀の悪徳企業・三井財閥傘下の東芝の3号機は、燃料を核兵器の材料であるプルトニウムを加工したもの(MOX)だ。核爆発した瞬間の映像が世界に拡散している。政府や東電の嘘は通用しない。沈黙して隠ぺいする東芝も打つ手なしだ。
東芝不買運動も列島からアジアへと拡大しているようだ。核爆発というと、それはピカドンである。中性子も飛んだ。死の灰も降った。子供たちの健康被害は、フクシマから首都圏にも及んでいるだろう。これの科学的な調査がいつ実施されるのか。日本のイスラエル化が、真相を明らかにするだろう。
人間をモルモットにしているような福島エートスが、いつまでこの日本で続けられていくのか。逆にコロナによる覚醒は、速度を速めている。東芝事件関与の菅と官僚社会主義者による、正当な株主への圧力の正体は、政権を沈没させる威力がある!
2021年6月16日記(東芝製品不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)
https://dot.asahi.com/wa/2020030600008.html?page=1
https://fukushimaworkerslist.blogspot.com/2020/07/blog-post_18.html
おかしな人々 Shady
People in Pro/Anti Nuke Societies: 大沼安史さん、電磁波攻撃で死去!?残された限りなく美しい文章(文末)
(fukushimaworkerslist.blogspot.com)
(毎日)東芝の取締役会議長、永山治氏(中外製薬名誉会長)は14日、オンラインで記者会見し、昨年7月の定時株主総会の運営を巡る一連の混乱について「問題の発端と経緯を振り返ると、経済産業省との関係性を含め、ガバナンス(企業統治)の認識が十分でなかったことなど改善すべき点が多々あった」と述べた。
10日公表した外部弁護士による調査報告書の指摘については「監査委員会のみならず、取締役会全体として指摘を重く受け止めている。すべてのステークホルダー(利害関係者)にご心配とご迷惑をおかけする事態となっていることをおわび申し上げる」と陳謝。一方、「現在の経営の混乱を招き、株主の信頼を損なったことに対する(前社長の)車谷暢昭氏の責任については決して無視できない」とも述べ、今後、第三者を交えて調査していく考えを示した。【和田憲二】
東芝と経産省の蜜月発覚。株主総会めぐる報告書に「菅義偉」の文字と発言で絶対絶命か=今市太郎(MONEY
VOICE)
赤かぶ (asyura2.com)
【広州、パリ共同】米CNNテレビは14日、中国広東省台山市の台山原発から放射性物質漏れが起き、周辺地域の放射線量が高まっていると、建設と運転に協力するフランスの原子炉製造会社「フラマトム」が訴えていると報じた。問題解決のためにバイデン米政権に技術協力を求めているという。
{福島第一原発の周辺に移住、政府が最大200万円の支給制度(原発派読売報道6月15日)}
Mari Takenouchi <mariscontact@gmail.com> |
| 2021/06/16 14:23 (1 日前) |
お父様
ありがとう。。。原発産業と官僚に対し、どんどん物を申していかねばなりません。(学術界も有名大学程ひどいです。)
そしてやはり産業界は一番資金と情報を持っていて強いのですし。。。
反原発でも、産業界にたいして声を上げる人は少なく、声を上げると叩かれてしまうようです。本来は、一番、産業界に言うのが、手っ取り早いし、彼らが一番よく知っているはずです。以前に福井を訪れた時お話をしてくれた、原発労働者の斎藤征二さんが、産業界こそが、どこの誰誰がもう死にそうで、電力会社系列の病院に入院させ、労災を起こさせないようにするというしくみを、教えてくれました。
原発労働者問題が一番大変です。無数の人々の命が奪われているのです。そしてよく知っている人々(高給取りの産業側の人や官僚その他)は、決して自分のご子息を原発で働かせることはないでしょう。他人の子どもは殺しても平気なのです。彼らに人心はないのです。戦慄を覚える世界です。
こちらもついでに。お父様が前にYoutubeで見た私の台湾の動画もこの時のもの。台湾の人に台北の経済産業部の前でスピーチしてくれと頼まれました。この会議では、産業界に声を上げる人が同じ反原発団体のリーダー格の人に叩かれていました。
私は原子力資料情報室、たんぽぽ舎、ノーニューくアジアフォーラムといった主だった反原発団体を手伝った経験がありますが、すべて内部に推進側らしき人が上層部にいます。原子力村の強固なペンタゴンいえ私から見れば、6角形(産、官、学、マスコミ、政、市民団体)には反原発団体も入っているのです。
先ほどのように、情報源のブログアドレスも載せて頂けると、見てくれる人が増えるようで、ありがたいです。
今後とも情報拡散をよろしくお願いいたします。
真理
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