米サンダース議員と杉田副長官<本澤二郎の「日本の風景」(4144)

<バイデンの対中対決外交を真っ向から批判した米国の良心>

米民主党の大統領選挙で熱狂的な若者の支援を受けたバーニー・サンダース上院議員が、久々にバイデン外交を批判してワシントンの注目を浴びているニュースが飛び込んできた。サンダース健在である。あと一歩で彼が米国大統領に就任していれば、コロナと地球変動と世界不況の3点で、米中共同で体当たりして、地球と人類に希望を与えていたはずである。

 サンダースを見ていると、わが五体もじっとしていられない心境に駆られるから不思議だ。同世代故でもあろう。首相官邸の霞が関を束ねる杉田和博官房副長官も、おそらく同じ思いに駆られているに違いない?


 筆者は昨日、地球温暖化の真犯人が、原子力発電所であると確信、記事にしてblogで報道したばかりである。これを書くと、文字が自動的に消える。原子力ムラは、言論人の文章まで捻じ曲げることが出来るようだ。便利なようで不便なコンピューター社会である。

 悔しいのは、同世代の日本人の多くがインターネットを使えない、そこから情報を集めることが出来ない。これは原子力ムラにとって、好都合に違いない。


 バーニー・サンダースは、知っているだろうか。知らなければ、是が非でも本ブログを彼に伝えてもらいたい。世界各国の環境派が共有して、直ちに行動を起こさないと、この地球は100年と持たない。ホーキング博士の予言を忘却してはならない。


<バイデンの危険な軍事的賭けを封じ込めないと地球がひっくり返る!>

  サンダースは、米中激突寸前のバイデン外交を「新冷戦外交」と指弾して、国際社会に大きな反響を呼んでいる。日本を巻き込んでの「台湾防衛」に突き進んでいるバイデンのそれは、トランプ外交を上回って危険この上ない。


 最悪のシナリオは、米中核戦争であって誰もが見たくないものである。しかも、日本も巻き込む、日本はそのための「戦争三法」を、2013年から安倍内閣のもとで強行成立させた。東アジアSOSだ。日本の右翼言論人は、ここぞとばかりはしゃいでいるから、余計に危うい。


 地球がひっくり返るかもしれない事態に、太鼓持ちする菅義偉というボンクラ首相に声も出ない。国民はコロナ危機にあっても、依然としてゆでガエルを決め込んでいるのだから、単なる仮想だとして棚上げすることは許されない。新聞テレビの論客の沈黙は卑怯である。

 台湾問題は、中国の内政である。中国の政府と人民が決めることであって、外部から台湾内部の独立勢力に加担して、内紛を助長することは、国際法に反する。特に米日とも、台湾の独立に反対する方針を貫いてきているだけに許されようはずがない。


 台湾問題は即沖縄の米軍基地に連動、そのマイナス影響を受けるのは、真っ先に沖縄県民である。日本国民は、台湾防衛に賭けようとしている安倍ー菅の野蛮な外交に対して、強く抗議、反対の警鐘を鳴らすべきであろう。


 自公体制を卒業させる政治変動が、1日も早く急がれよう。幸いにして、菅内閣は風前の灯といってよい。


<競争対決は五輪で沢山、対話外交が人類に幸せを約束>

 人々を競わせる・戦わせる・自然に挑戦するという手段・方法は、古来より東洋の思想にそぐわない。アジアには、ギリシャやイタリアなどに残るコロシアム(闘技場)は存在しない。


 五輪競技が誕生したのは、ギリシャであって東洋ではなかった。同じく自然との調和は、天人合一・敬天愛人という断固たる思想がアジアの人々の共通語でもあった。今求められるのは、西洋の科学技術ではなく、自然をこよなく愛する東洋思想・哲学に回帰することである。近代から現代に起きてる悲劇は、すべからく科学技術によるものである。


 比例して世界は外交に重心を移す。そのための国際連合・国連である。外交とは対話・話し合いで、争いごとを処理する人間の知恵である。武器弾薬ではない。このことに世界は、いまだ未熟すぎて成功していない。


 コロナ危機と世界的不況のもとで、外交の時代へと地球を昇華させる時である。国連の大改革も喫緊の課題であろう。


<ワシントンを台湾防衛に引きずり込んだ森・安倍・菅外交は破綻する!>

 悲しい事実を指摘しておきたい。それは台湾防衛にワシントンを引きずり込んだ犯人は、日本である。岸信介以来の日本台湾ロビーである。 


 米前大統領のトランプは不動産屋で外交音痴、そこへと潜り込んだ祖父の代から台湾派の安倍晋三が、北京についてあれこれとワル口を進言して、ワシントンを「台湾防衛」という罠にはめてしまった。反トランプの民主党のバイデンも、その延長線上で相撲を取って、安倍が仕込んだトランプ酒を、今度はバイデンが菅義偉という外交音痴に注いで、俄然台湾問題が東アジアの緊張要因へと格上してしまった。ほくそ笑んでいるのは、安倍と支援する神道政治連盟の日本会議!と指摘しておきたい。

 朝鮮半島と大陸に両手を広げる山門は、言わずと知れた出雲大社。自衛艦「いずも」は、いまでは空母「いずも」となって、戦前の戦艦「出雲」を凌駕、大きく手を広げて日本海と南シナ海をにらんでいる?という解説がまかり通る所以であろう。


 防衛白書の表紙久しぶりにネットで確認した。なんと馬上から弓を手に持つ鎧兜の侍である。戦争モードの自衛隊の主は、安倍が菅に押し付けた岸の孫で、安倍の弟の岸信夫である。

 相手を威嚇、戦争する自衛隊を象徴している!危ない岸・清和会をも印象付けている。


<正念場の霞が関人事責任者の杉田采配の行方>

 午前759分、官邸着。官邸の敷地内を散歩。同858分から同98分まで、杉田和博官房副長官、藤井健志官房副長官補、和泉洋人首相補佐官、森美樹夫外務省領事局長。

 昨日、久しぶりに霞が関を束ねる官邸のドンの官房副長官・杉田和博が、菅との会見に現れた。菅の末期を裏付けるような場面である。彼は、サンダースと同世代、筆者とも。元警察官僚だから話をすれば、波長が合っているかもしれない。


 先ごろ、2014年の反原発ジャーナリスト・竹野内真理の公開質問状を提示、改めてこれの回答を強く求めたのも、同世代の良識に期待したからである。

 回答はまだ届いていない。杉田采配の成り行きに、あとしばらく期待したい。

 竹野内の話「杉田さんって、 19974 - 内閣官房内閣情報調査室長[1]なのね。

1999年に小渕首相の時に首相あての書簡で、電源喪失の危険性で反原発で訴えたら、同調査室の女性から丁寧な手紙を受け取りました。小渕さんが「この人にはきちんと返事を出しなさい」と指示したと。小渕さんっていい人だったのね。返事は女性が調べて米国NRCに追随した「安全」という返事だったけど」と。対応の良さを今も記憶していた。筆者の小渕との接点は深い。日中平和交流に汗を流してくれた小渕を、北京も高く評価していた。盧溝橋の抗日戦争記念館近くに小渕は、平和の公園を造成していたことを知って、少なからず驚いたものである。田中角栄=竹下登の北京人脈を見て取れる。

 戦前の国家主義を引きずる岸・清和会外交は、日本国憲法に反していて間違い・邪道である。福田赳夫の清和会は、等距離外交を正義とした憲法外交である。息子の福田康夫も、靖国神社参拝を拒絶した。

 

<竹野内真理公開質問状(2014年)は時効ではない!>

 杉田さんに最後の甘えとお願いである。そして同時にそれは官房副長官の義務である。善良な全体の奉仕者としての、回避できない責任である。竹野内真理公開質問状に回答するよう、各省庁に指示を出してもらいたい。時効ではない。頼みます!

2021年7月14日記(東芝製品不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)

http://koukaishitsumon.blogspot.com/2014/04/blog-post.html

http://koukaishitsumon.blogspot.com/2014/04/blog-post.html

https://togetter.com/t/%E7%AB%B9%E9%87%8E%E5%86%85%E7%9C%9F%E7%90%86

2020年の大統領選で民主党の候補指名を争ったバーニー・サンダース上院議員は617日、バイデン政権の対中政策を「新冷戦外交」と批判する論考を、有力外交誌に寄稿した。 同氏は「ワシントンの危険な対中新コンセンサス 新冷戦を始めてはならない」と題した文章で、米中対立を「ゼロサム(一方の得が他方の損になる)」的な経済・軍事闘争とみる「コンセンサスはきわめて危険」として、政権と議会の「冷戦思考」を批判。 さらに、バイデン大統領の「民主主義対専制主義」という「決めつけ」を、「国家間ではなくアメリカ内部の問題。民主主義が勝つつもりなら、権威主義より人々により良い生活の質を提供できることを実証するべき」と主張した。社会民主主義者らしい提言だ。

(毎日) 政府は13日午前の閣議で、2021年版「防衛白書」を了承した。中国軍機による台湾南西空域への進入など、中国が台湾周辺で軍事活動を活発化させていることを挙げ、「台湾をめぐる情勢の安定は、わが国の安全保障にとって重要」と初めて明記した。台湾への支援を鮮明にする米国と、台湾を「核心的利益」と位置づける中国の対立が「一層顕在化する可能性がある」と指摘し、「緊張感を持って注視していくことが必要」と警戒感を示した。